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犬のいる生活

久しぶりに実家に帰った。

 
実家には犬がいる。10年前、僕が中学生の頃に祖父・祖母が知り合いの方からラブラドールの雌の仔犬を頂いた。母親が若草物語の登場人物からベスと名付けた。なんでもあと一日引き取るのが遅かったら保健所へ連れていかれ処分されるところだったらしい。
 
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その後の自分はというと、中学生を卒業したのも束の間、高校で不登校になり、ひきこもり、家族との関係も悪化し、大阪のひきこもり支援NPOにお世話になることになり、大阪で生活することになった。
 
家族と離れて生活するうちに家族の形も変わり、昔のみんなで一緒に生活していた頃とは違って、少し距離を取って生活することが皆の自然な(当たり障りのない)形となった。
 
皆が一緒に暮らしていた大きな家族の形を自分の不登校が原因で壊してしまったような気がして心苦しかった。
 
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それでも、いつでも、実家に帰ると10年前のあの頃と変わらずベスがいる。
 
どれだけ久しぶりに帰ってもいつも変わらず尻尾を振って擦り寄ってきて、食べ物をねだり、散歩に連れていこうとすると飛び跳ねて喜び、夜は同じ部屋で一緒に眠る。
 
もしベスがいなかったら、僕達の家族の形はもっと違ったものになっていただろうと思う。お互いを繋ぎ合わせる糸はもっと脆かっただろうと思う。
 
変わらずそこに存在してくれることが、どれだけ自分や自分の家族を救ってくれていることか。
 
家族の形は少し変わってしまったけれど、変わらないものがそこにあるというだけで、また元の形を取り戻せることがあるのだなあと、久しぶりに実家に帰って思った。